2001年2月13日

地球温暖化や砂漠化の進行、オゾン層破壊や森林減少等、環境問題は単なる公害問題のレベルを超えて深刻化・広域化しており、この環境問題、とりわけ広大な面積と人口を抱え、今後の経済成長が見込まれる発展途上国地域における環境問題解決こそが21世紀の人類が取り組まなければならない第一の課題であることはいまや世界の共通認識となりつつあります。

環境問題の解決には、優れた技術力はもちろんのこと、その具体化能力や応用力等、さまざまな英知の集積が必要とされ、欧米においては大手エンジニアリングコントラクターがその総合力をもってこの市場に地歩を築きつつあります。

このような背景のもと、株式会社荏原製作所、千代田化工建設株式会社、東洋エンジニアリング株式会社、三井物産株式会社は、海外市場を対象とした環境エンジニアリング専業会社を四社の合弁会社として設立することといたしました。

新会社は、四社の持つ優位性のある技術力、営業力、プロジェクト管理能力等を互いに持ちよることによって海外市場における環境事業を進めることを目的とします。

社名は株式会社エンバイロメンタルエンジニアリング、英文名称はEnvironmental Engineering Corporationとし、2001年4月2日の設立を予定しております。

新会社の事業内容は、海外市場における環境関連、具体的には水処理、廃棄物処理、大気汚染防止、新エネルギー、リサイクル等のプラント施設に関する、プロジェクトの請負、エンジニアリングの請負、プラント建設・設計・施工・運転管理・保守・ウェイストマネジメント、プラント建設に係る各種設備・機器の製造及び調達、技術コンサルティング等とし、四社はそれぞれの保有する技術の実施権供与、受注協力等により新会社の事業育成に努めるものとします。

設立時の取締役は四社から派遣するものとし、就任予定者は以下の通りです。

代表取締役社長

豊岡 功 (とよおか いさお)
(現職 荏原:専務取締役エンジニアリング事業本部長)

代表取締役副社長 寺島 一嘉 (てらしま かずよし)
(現職 荏原:常務取締役エンジニアリング事業本部
海外事業統括)
取締役 廣部 威紘 (ひろべ たけひろ)
(現職 千代田化工:海外プロジェクト本部副本部長)

今村 洋光 (いまむら ひろみつ)
(現職 東洋エンジ:施設・環境事業部長)

松本 康之 (まつもと やすゆき)
(現職 荏原:エンジニアリング事業本部海外事業統括
第一プロジェクト営業室第二営業部長)
元沢 泰二 (もとざわ たいじ)
(現職 荏原:管理本部長付部長)
福永 好典 (ふくなが よしのり)
(現職 三井物産:プラント・プロジェクト本部次長)

資本金および出資比率については以下の通りです。

授権資本
40億円
設立時払込資本
10億円
(株)荏原製作所

6億5千万円

(65%)
千代田化工建設(株)

1億5千万円

(15%)
東洋エンジニアリング(株)
1億5千万円
(15%)
三井物産(株)
5千万円
(5%)

従業員数は設立当初約120名(契約・臨時社員を除く)を予定しており、主に四社からの出向・移籍者により構成される予定です。
組織については、基本的にエンジニアリング会社としてのEPC(設計・調達・建設)機能一式を保有するものとし、営業本部、プロジェクト本部、エンジニアリング本部、調達本部、管理本部の5本部制を採用します。

本合弁会社は、当面は共同受注等四社の支援協力を得ながら、主に東南アジア、中国市場の環境案件に注力していくものとしており、設立後5年間の事業計画は以下の通りです。

(単位:億円)
  2001年度 2002年度 2003年度 2004年度 2005年度
受注高
300
430
440
450
450
売上高
120
350
420
440
450
営業利益
∆5.7
2.8
4.8
9.0
12.6

本合弁会社は、四社がそれぞれの事業分野でこれまで培ってきた能力と実績とを結集し、欧米の大手エンジニアリングコントラクターに伍して戦うべく世界の環境市場に打って出るものです。我が国初の本格的な国際環境エンジニアリング会社としての事業を成功させることによって、今世紀の最大の課題である地球環境問題の解決に大きく貢献できるものと確信しております。

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