アンモニアは、炭素原子を含まず燃焼時にCO2を排出しないゼロエミッション燃料であること、水素密度が大きい(121kg-H2/m3)こと、既存インフラを活用した大規模なバリューチェーン構築が可能なことから、エネルギー安全保障を支える新たな燃料として注目されています。 燃料アンモニアは、製造プロセスにおけるCO2の排出が抑制されたアンモニアであり、製造プロセスやCO2の抑制度合いに応じて、「グリーンアンモニア*」と「ブルーアンモニア**」に区分されます。

*グリーンアンモニアとは、再生可能エネルギーによって製造された水素から合成されたアンモニア
**ブルーアンモニアとは、化石資源を原料として製造されたアンモニアであるが、製造プロセスで発生するCO2の排出がCCS(Carbon dioxide Capture & Storage)などによって抑制されたアンモニア。

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TOYOの社会実装に向けた取り組み

当社は過去50年で蓄積してきたハーバーボッシュ法によるアンモニアプロセスのプラントエンジニアリング実績を駆使し、燃料アンモニア分野においてもそのバリューチェーンの社会実装に向けた技術開発を行っています。

① KBRとのアライアンス

TOYOは、アンモニアプラントのリーディングコントラクターとして80件を超えるプロジェクトに携わった豊富なEPC実績に裏打ちされた技術力と、ライセンサーである米国KBR社との50年を超える提携関係から、最適設計による更なるコスト低減案を提案できます。

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② AAJアライアンス

TOYOは、2022年4月に日揮ホールディングス株式会社との間で、燃料アンモニア製造プラントおよびアンモニア受け入れ基地のEPC事業に関するアライアンス契約を締結しました。この提携(Ammonia Alliance Japan(AAJ))のもと、燃料アンモニア事業を構想段階からEPCに至るまで一貫して推進し、脱炭素社会の実現に向けて貢献してまいります。

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③ 次世代アンモニア合成触媒

TOYOは、2023年6月14日に国立大学法人東京工業大学、Ammon Fields株式会社、株式会社エフ・シー・シーと連携し、東工大の原亨和教授らが開発した鉄-ヒドリド触媒を燃料用アンモニア製造システムに適用することを目指し、触媒の商業化および実証に向けた開発に共同で取り組む覚書を締結しました。中・大型設備において適切な運転条件と鉄-ヒドリド触媒を組み合わせることで、燃料アンモニアの製造コスト低減を目指します。


試作された成形触媒

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④ アンモニア分解

燃料アンモニアは、直接燃料として利用するだけでなく、アンモニアを分解して水素を取り出して水素発電や燃料電池自動車(FCV)へ適用するなど、社会システム構築に柔軟な「両利き」のエネルギーキャリアです。

TOYOは、KBRと2023年7月26日付でKBRが保有するHydrogen from Ammonia Cracking Technology (アンモニア分解技術からの水素製造、以下H2ACT℠)の商業化推進に関する覚書をEPCパートナーとして初めて締結し、水素製造技術・社会実装の課題を解決します。

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⑤ ナフサ分解炉のアンモニア燃焼

TOYOは、三井化学株式会社、丸善石油化学株式会社、双日マシナリー株式会社と共同で、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「グリーンイノベーション基金事業/CO2等を用いたプラスチック原料製造技術開発/ナフサ分解炉の高度化技術の開発」 の実証事業を実施しています。本事業はナフサ分解炉において、従来メタンを主成分としていた燃料をアンモニアに転換することで、燃焼時に発生するCO2を限りなくゼロにすることを目標としており、2030年度にはアンモニア専焼商業炉での実証を完了し、社会実装していくことを目指していきます。

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