異国での情報収集のカギは
常日頃からの
雑談・コミュニケーション。

経理・財務 阿部 安茂

経理

阿部 安茂

TOYO-SETAL Empreendimentos
2010年入社 専攻:経済学

仕事内容
ブラジル関連会社TS Participações e Investimentos S.A.(TSPI)社にて、経理を担当
TSPI社の業務改善

私のやりがい

ブラジル関連会社TS Participações e Investimentos S.A.(TSPI)社にて、経理を担当しています。あらゆる情報が数値となって経理に集まります。この数値を基に、会社の状況を捉え、将来を予測し、経営者の意思決定の一助となるのが、私たちの仕事です。
この1年はTSPI社の業務改善に注力してきました。ポルトガル語が主要言語かつ、日本から遠く離れた当地業務は、容易にブラックボックス化します。経理財務、プロジェクト、調達、IT、人事等のキーパーソンから業務内容を聞き取り、部門間の関係性を把握し、あり姿との乖離を捉えていきます。ブラジル人は人が良くて協力的ですが、時には業務手法の変更に反発されることもあります。変更の理由・メリットを何度も何度も説明し、業務を進める毎日です(しんどい所ですが、認識のギャップを埋めねば仕組みは動きません!)。1年が経った今、大きく業務改善したねと、内部の関係者だけでなく会計士からも言っていただけています。それが何より嬉しいですし、やってきたことに間違いはなかったと感じる瞬間です。
拠点駐在では、凄まじい物量で同時並行的に仕事が流れていきます。先手先手のアクションと人の力を借りることが、本社で勤務する以上に重要です。経理の専門知識も必要なのですが、常日頃からの雑談等も含めたコミュニケーションと情報収集は何より重要かと思います。

南インドで提供されているマイクロファイナンスの政策評価をしていました。農村のおばさま方と膝を突き合わせ、知らぬ間に畑を耕す手伝いをさせられながら、いろんな話をしました。すると、そんな会話の中から想定しない事実がでてくるもので、より良い分析に繋がります。こうして実感した現場感覚の大切さは、今も大事にしたいと思っていることです。大学院で学んだ経済学や統計処理の技術をそのまま活用する場面は、多くありませんが、膨大なデータを取りまとめて、評価し、報告するのは現在の業務の中核であり、学生時代の経験が生きていると感じます。

仕事風景

私の目標

TSPIに赴任してからのこの1年は、現状を的確に捉える仕組み作りに注力してきました。次の1年では、分析結果をより効果的にフィードバックする仕組み作りに注力したいと考えています。

一番思い出に残っている出来事

弊社はエンジニアリング会社です。我々経理が直接的に利益に貢献することはないと思われるかも知れませんが、そうではないと強く思ったことがありました。兼務しているリオデジャネイロのプロジェクトで大きな損失となり得る税務問題が生じたのです。期限は1か月。本社の税務エキスパート、コンソーシアム*1パートナー、会計・税務コンサル、弁護士と連日対策を練り、従来の税法に加え、運よく国会審議入りした法律の適用を検討することで、幾通りもの対策をシミュレーションし、皆で最善の策を講じることができました。重圧も感じましたが、それ以上に面白い経験となりました。

*1大規模プロジェクトにおいては、数社で協力して事業を遂行することがよくある。当プロジェクトでは、その1形態であるコンソーシアムと呼ばれる共同事業体をブラジル企業と組成したもの。

OFFの過ごし方

地の利を生かして、南米各地を旅行して楽しんでいます。アンデス山脈に登るのも、ガラパゴスの海でダイビングするのも、アマゾン川をカヤックするのも、目と鼻の先です!岩山に囲まれたリオデジャネイロにいた頃は、毎週末クライミング(お手軽なやつ)に出かけていました(現在のサンパウロはビル街なのでこれが残念)。アクティブな余暇を過ごす方が、弊社には多いような気がします。

OFF写真

学生の皆さんへ

入社7年目、時には経理の枠を飛び越えながら、大きな裁量をいただき働いています。上司は提案を真摯に受け止めてくださいます。ダイナミックな環境で、自分の頭で考え、主体的に仕事をしたい、とお考えの方には面白い環境ではないでしょうか?